実務上の知識及び能力の分野で出題される「運行計画問題」の解説のイメージ

運行管理者の試験

実務上の知識及び能力の分野で出題される「運行計画問題」の解説

運行管理者の日常業務で一番比重が高いのが運行計画(運行指示書)の作成です。作成に関しては運転士の拘束時間・運転時間・休憩時間などの詳細を定めたバス運転者の労働時間等の改善基準を遵守しなければいけないことから、この基準をしっかり理解しておく必要があります。

最近は過労が原因による重大事故も多発していることから、この基準の理解力を図るための問題が多く出題される傾向があります。特に、「実務上の知識及び能力」の分野では、実際の運行計画に関する設問が出題されることに加え、試験に合格するためにはこの分野で2点以上の正解数が求められることもあるため、ここは押さえておきたい出題範囲です。

では、平成28年度第1回試験の問題について解説していきましょう。

【前提条件】

○A営業所を出庫し、30km離れたホテル(B地点)まで平均時速30kmで移動する。

○ホテル(B地点)において、団体客のバスへの乗車に要する時間を30分とする。

○ホテル(B地点)から180km離れた空港(C地点)までの間、一部高速道路を利用し平均時速45kmで走行して、空港(C地点)には12時に到着する。

○団体客下車後、1時間の休憩を取る。休憩後、13時30分にA営業所に帰庫するために出発、一部高速道路を利用し150km先のD地点まで平均時速50kmで走行、到着後、15分の休憩を取る。

○D地点からA営業所まで平均時速30kmで走行して17時45分に帰庫。

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【問】

(1) 空港(C地点)に12時に到着させるためにふさわしいA営業所の出庫時刻は?

1. 6時30分 2. 7時00分 3. 7時30分 4. 8時00分

(2) D地点とA営業所の距離は?

1. 15km 2. 30km 3. 45km 4. 60km

(3) 当日の全運行について、連続運転時間は「自動車運転者の労働時間等の改善の基準」に照らし、違反しているか、していないか?

1. 違反していない 2. 違反している

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まず、(1)の問題です。

A営業所とBホテルまでの距離は30kmです。ここを平均時速30kmで移動するわけですから移動時間は1時間であることがわかります。次にBホテルとC空港までの距離は180km。ここを平均時速45kmで移動するわけですから『時間=距離(180km)÷速さ(45km)』の公式により移動時間は4時間であることがわかります。

[A営業所→Bホテル(1時間)]+[Bホテルの所要時間(30分)]+[Bホテル→C空港(4時間)]=5時間30分。C空港の到着時刻12時00分から5時間30分さかのぼった6時30分が出庫時刻(正解は1)となるわけです。

次に(2)の問題です。

C空港からD地点までの150kmを平均時速50kmで移動していますので、『時間=距離(150km)÷速さ(50km)』の公式により移動時間は3時間であることがわかります。

13時30分にC空港を出発していますのでD地点の到着時刻は16時30分、ここでの休憩は15分ですからD地点を16時45分に出発、帰庫時刻は17時45分ですから移動時間1時間・平均時速30kmでA営業所まで移動したことになりますので移動距離は30km(正解は2)となるわけです。

最後に(3)の問題です。

今回は「連続運転時間」について問われています。

連続運転時間は連続運転時間4時間毎に30分の休憩を確保することとなっています。今回、A営業所→Bホテル→C空港の運転時間が延べ5時間となりますが、Bホテルでは乗車のために運転から30分解放されていますので、その後4時間の運転は基準に適合していると考えられます。

また、復路は運転時間が4時間以内に収まっているため、答えは違反していない(1)と考えられます。

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